Fujitsu Limited
富士通の平均年収は1,012万円
富士通株式会社の2026年3月期有価証券報告書によると、提出会社(単体)の平均年収は1,012万円(平均年齢42.7歳、平均勤続年数17.6年)です。【出典:富士通株式会社 2026年3月期 有価証券報告書】前年(2025年3月期)の929万円から約83万円の大幅増となっており、ジョブ型人材マネジメントへの移行が本格化した効果が数字に表れた格好です。
厚生労働省の調査による給与所得者全体の平均年収は478万円(令和6年分)のため、富士通の年収水準はその2倍以上にあたります。ただし、この1年で83万円も跳ね上がった背景には単純な業績好調だけでなく、評価制度の作り替えという事情があります。この点は後の章で詳しく解説します。
平均年収1,012万円の手取り額の目安
国税庁・日本年金機構・全国健康保険協会の公式情報をもとに試算すると、42歳で年収1,012万円の場合、年間の手取り額は約735万円、ひと月あたりの手取り額は約61万円が目安です。実際の手取りは扶養家族の有無・各種控除・居住地域によって異なります。
| 年収 | 想定年代 | 年間手取り目安 | 月手取り目安 |
|---|---|---|---|
| 600万円 | 20代後半〜30代前半 | 約462万円 | 約38万円 |
| 800万円 | 30代後半 | 約601万円 | 約50万円 |
| 1,012万円 | 42歳(平均) | 約735万円 | 約61万円 |
| 1,200万円 | 課長クラス | 約855万円 | 約71万円 |
| 1,500万円 | 部長クラス | 約1,060万円 | 約88万円 |
国税庁・日本年金機構・全国健康保険協会の公式情報をもとに試算(目安)
富士通グループには年収水準が大きく異なる子会社も存在します。富士通Japanが「やばい」と言われる理由もあわせて確認しておくと、グループ内での立ち位置の違いを把握しやすくなります。

富士通の年収ランキング|同業他社との比較
大手電機・IT関連企業6社の直近の有価証券報告書データを比較すると、富士通は2026年3月期のデータで6社中2位に浮上しています。多くの比較記事では前年の929万円のまま止まっているため、最新の数字を知らないと富士通の立ち位置を見誤ることになります。
| 順位 | 企業名 | 平均年収 | 平均年齢 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 富士フイルムホールディングス | 1,124万円 | 非公開 |
| 2位 | 富士通 | 1,012万円 | 42.7歳 |
| 3位 | NEC(日本電気) | 994万円 | 43.1歳 |
| 4位 | パナソニックホールディングス | 988万円 | 44.1歳 |
| 5位 | 日立製作所 | 961万円 | 42.6歳 |
| 6位 | NTTデータグループ | 923万円 | 39.7歳 |
大手電機・IT関連企業の平均年収比較(各社直近の有価証券報告書をもとに作成)
1位の富士フイルムホールディングスは医薬品・ヘルスケア事業を含む持株会社のため単純比較はできませんが、純粋なSIer・電機メーカーの枠組みで見れば富士通は事実上トップクラスです。NEC・パナソニックHDとの差は数十万円レベルの僅差であり、大手IT・電機メーカーの年収水準は900万円台後半〜1,000万円台で拮抗しているのが実態です。
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富士通の年代別の年収|20代・30代・40代・50代
富士通は2020年からジョブ型人材マネジメントを段階的に導入しており、年次よりも職務価値と成果が年収を決める比重が年々高まっています。それでも標準的なキャリアを歩んだ場合の年代別の年収目安は、以下のように整理できます。
| 年代 | 平均年収(目安) | グレード目安 |
|---|---|---|
| 25〜29歳 | 約529〜643万円 | トレーニー〜Lv8 |
| 30〜34歳 | 約633〜683万円 | Lv8〜Lv9 |
| 35〜39歳 | 約752〜770万円 | Lv9〜Lv10 |
| 40〜44歳 | 約847〜945万円 | Lv10〜Lv11 |
| 45〜49歳 | 約1,000万円前後 | Lv11〜マネージャー |
| 50〜54歳 | 約930〜1,000万円 | マネージャー〜部長 |
年代別平均年収目安(各種転職メディア・口コミサイトのデータをもとに作成)
20代:トレーニー〜一般職|約529〜643万円
入社1〜3年目のトレーニー期は年収400〜500万円台からのスタートです。25〜29歳の平均は約529〜643万円で、2026年度入社からは一律の初任給が廃止され、担当する職務内容によって月給284,000〜315,000円の幅が生まれています。同じ新卒でも配属先の職責次第で最初の年収に数十万円の差がつく時代になりました。
30代:一般職上位〜リーダー|約633〜770万円
30代前半の平均は633〜683万円、30代後半は752〜770万円です。この10年間で100万円以上の伸びが見込める時期ですが、伸び幅は評価次第でばらつきます。「30歳で750万円」という数字を見聞きすることもありますが、これはリーダー格に近い評価を積み上げた場合の水準であり、全員が到達する平均値ではない点に注意が必要です。
40代:リーダー〜マネージャー昇格期|約847〜1,000万円
40〜44歳の平均は847〜945万円、45〜49歳では1,000万円前後に達します。マネージャーへの昇格が実質的な「年収1,000万円の壁」を越える最大の分岐点で、昇格できるかどうかで同年代でも200万円以上の差が生じることがあります。管理職を目指さないスペシャリスト職も、専門性次第で同水準を維持できるキャリアパスが用意されています。
50代以降:マネージャー〜部長クラス|約930万円〜
50〜54歳の平均は930〜1,000万円です。40代後半とほぼ横ばいの水準にとどまるのは、この年代でポストに就ける人数が限られてくるためです。部長・事業部長クラスに昇格できれば1,300万円を超える水準も見えてきますが、口コミでは「50代は昇進の枠が絞られ、伸びが鈍化する」という声も一定数あります。
富士通の役職別の年収
富士通は「FUJITSU Level」と呼ばれる職位制度を採用しており、トレーニーからLv13の部長クラスまで、職務価値に応じた年収レンジが設定されています。職位が1つ上がるごとに年収は数十万〜100万円以上上昇するのが一般的です。
| 職位 | 役職イメージ | 年収レンジ(目安) |
|---|---|---|
| Lv7 | トレーニー(新卒〜3年目) | 400〜500万円 |
| Lv8〜Lv9 | 一般職 | 500〜650万円 |
| Lv10 | リーダー・主任 | 750〜900万円 |
| Lv11 | スペシャリスト | 900〜1,100万円 |
| Lv12 | 課長・マネージャー | 1,100〜1,300万円 |
| Lv13 | 部長 | 1,300〜1,600万円 |
富士通の職位別年収レンジ(各種転職メディアの調査データをもとに作成)
年収1,000万円に到達するには?
富士通で年収1,000万円に到達するルートは、大きく2つに分かれます。
年収1,000万円到達の2つのルート
- ①Lv12(課長・マネージャー)への昇格:管理職としての年1回の評価サイクルで成果を積み上げる王道ルート
- ②Lv11(スペシャリスト)として専門性を評価される:DX・AI・クラウドなど需要の高い技術領域で、管理職にならずとも到達可能
従来は管理職昇格がほぼ唯一のルートでしたが、ジョブ型制度への移行で専門職としての評価軸が明確になり、管理職を目指さないキャリアでも年収1,000万円が現実的になってきました。自分がどちらのルートに向いているかを早い段階で見極めることが、キャリア設計上の重要な判断材料になります。
富士通の職種別の年収
富士通はジョブ型制度の下、職種そのものよりも職位と成果による報酬差が大きいのが特徴ですが、それでもPM・企画系が最も高く、若手エンジニアが多いSE系は相対的に低くなりやすい傾向があります。
| 職種 | 平均年収(目安) |
|---|---|
| PM・企画・経営企画 | 約959万円 |
| マーケティング・広報 | 約911万円 |
| コンサルタント | 約827〜889万円 |
| 研究・開発 | 約793万円 |
| 事務・コーポレート | 約766万円 |
| 営業 | 約727〜782万円 |
| SE・ITエンジニア | 約688〜763万円 |
職種別平均年収目安(各種転職メディア・口コミサイトのデータをもとに作成)
SE・ITエンジニア職の年収
SE・ITエンジニア職の平均は約688〜763万円と、全社平均の1,012万円を下回ります。これは若手層の比率が高いためで、25歳で約479万円だったエンジニアが50歳で約927万円へと成長するのが典型的な推移です。DX・AI・クラウドといった需要の高い技術領域のスキルを持つ人材は、同じ職位でも報酬レンジの上限に近い水準で評価される傾向が強まっています。
営業職の年収
営業職の平均は約727〜782万円です。富士通の営業は大手企業・官公庁向けのソリューション提案型が中心で、担当する案件の規模によって評価に差が出ます。成果を出した営業担当者は昇格スピードが速く、30代後半でマネージャー職に就くケースも見られます。
PM・企画・コンサルタント職の年収
PM・経営企画職の平均は約959万円と職種別で最も高い水準です。富士通が注力するFujitsu Uvance関連のDXコンサルティングやPM人材への需要・評価が高まっていることが背景にあります。大規模プロジェクトを牽引するポジションでは、これを上回る報酬も期待できます。
富士通の年収データが「929万円」「1,012万円」と食い違う理由
富士通の年収を調べていると、記事によって数字が大きく異なることに戸惑った方もいるはずです。同じ「有価証券報告書」という同一の出典であっても、どの年度のデータを参照しているかで数百万円単位の差が生まれます。
| 事業年度 | 平均年収 | 平均年齢 |
|---|---|---|
| 2023年3月期 | 878万円 | – |
| 2024年3月期 | 965万円 | 43.6歳 |
| 2025年3月期 | 929万円 | 43.1歳 |
| 2026年3月期 | 1,012万円 | 42.7歳 |
富士通の平均年収推移(各事業年度の有価証券報告書をもとに作成)
2024年3月期から2025年3月期にかけて一度36万円下落し、翌年には83万円も上昇するというブレ幅の大きさは、通常の年功序列型企業ではあまり見られません。この変動の正体は、ジョブ型人材マネジメントへの移行にともなう評価制度の作り替えです。年次で自動的に給与が上がる仕組みから、職務価値と成果で報酬が決まる仕組みへの転換期にあるため、全社平均の数字自体が年度ごとに動きやすくなっています。
もう一つ見落とされがちなのが、有価証券報告書の数字と転職口コミサイトの数字がそもそも違う母集団を見ているという点です。
有報の数字と口コミの数字がズレる理由
- 有価証券報告書:管理職・シニア層を含む全社員の平均値
- 転職口コミサイト:回答者が転職検討中の若手〜中堅層に偏りやすく、実際に700万円台の回答が多くなる
「自分は平均に届かないのでは」と不安になる前に、比較しているデータの前提が違うことを知っておくと、数字に振り回されずに済みます。
富士通の新卒初任給・中途採用の年収
新卒初任給(2026年4月入社)
富士通は2026年度入社から学歴による一律の初任給を廃止し、担当する職務の職責によって金額を決めるジョブ型初任給に切り替えました。
| 区分 | 月給(2026年4月入社) |
|---|---|
| 育成対象者 | 284,000円 |
| 自律的に業務を遂行する職務 | 315,000円 |
| 高度専門性・高職責な職務 | 個別設定(上限なし、40万円超の例も) |
出典:富士通「新卒採用への『ジョブ型人材マネジメント』の拡大について」
これまでの「大卒か院卒か」という学歴基準は、担当する職務内容という基準に置き換わりました。同じ大卒でも、専門性の高い職務を任された新卒は入社時点で数万円高い月給からスタートすることになり、新卒段階から差がつく設計に変わっています。
中途採用の年収
富士通の中途採用比率は約47.0%(2024年度)に達しており、新卒とほぼ同規模で中途人材を受け入れています。中途入社の場合、前職の年収と経験・スキルを踏まえて職位(Lv)が決定されるのが一般的な流れです。DX・AI・クラウドなど需要の高いスキルを持つ人材ほど、入社時点で高い職位からのスタートを交渉しやすい傾向があります。
富士通のボーナス(賞与)の実態
富士通の賞与は夏(6月)・冬(12月)の年2回支給が基本です。支給水準は口コミベースで基本給の4〜6ヶ月分、年間200〜300万円程度とされており、個人の評価結果によって支給倍率が変動します。
富士通の賞与の特徴
- 支給回数:年2回(6月・12月)
- 支給水準:基本給の4〜6ヶ月分が目安
- 評価連動:Lv15以下の社員は個人評価に応じて支給額が変動
- 新卒1年目:初回の夏季賞与は寸志程度にとどまるケースが多い
賞与は個人評価との連動が明確なため、同じ職位でも評価によって年間の賞与額に50万〜100万円以上の差が生じることがあります。年収を安定して伸ばすには、月給の昇給だけでなく、評価サイクルごとの賞与査定をどう積み上げるかという視点も欠かせません。
富士通は「年収が低い」「やめとけ」と言われるのは本当か
富士通を調べていると「やめとけ」「年収が低い」という声を目にすることもありますが、有価証券報告書ベースで見る限り、富士通本体の年収水準は業界トップクラスです。こうした声が生まれる背景には、いくつかの誤解や事情が絡んでいます。
- グループ会社との混同:富士通Japanなど平均年収が700万円台の子会社と、富士通本体(1,012万円)を混同しているケース
- 口コミデータとの混同:転職検討中の若手〜中堅層に偏った口コミの数字(700万円台)を全社平均と誤認するケース
- ジョブ型移行への戸惑い:年功序列で年収が伸びてきた社員にとって、成果次第で昇給が止まる新制度への不満の声
- 営業職の激務感:ノルマ未達が続くと昇格が遠のくため、営業職を中心に「激務」という口コミが出やすい
特に見落とされがちなのが、富士通グループ内での年収差です。富士通Japanの平均年収は700万円台前半とされ、富士通本体とは300万円以上の開きがあります。転職先を検討する際は「富士通グループ」とひとくくりにせず、どの法人への応募になるのかを必ず確認することが、入社後のミスマッチを防ぐ第一歩です。
富士通への転職におすすめの転職エージェント
富士通への転職は、ジョブ型採用への移行によって求められるスキルや職務経験がより明確になっています。自分の経験がどの職務・職位に相当するのかを客観的に把握したうえで応募することが、年収交渉を有利に進める近道です。ここまで読んで「自分の市場価値がどの水準にあるのか一度整理したい」と感じた方は、転職エージェントに相談することで具体的な職位イメージと年収レンジのすり合わせができます。
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富士通の年収に関するよくある質問
富士通の平均年収は1,012万円と929万円、どちらが正しい?
どちらも正しい数字ですが、参照している事業年度が異なります。1,012万円は最新の2026年3月期、929万円は1年前の2025年3月期の有価証券報告書の数字です。富士通はジョブ型人材マネジメントへの移行期にあり、評価制度の変化によって年度ごとの変動が大きくなっています。企業研究では必ず「何年何月期のデータか」を確認することが重要です。
富士通の30代・40代の年収はどのくらい?
30代前半で約633〜683万円、30代後半で約752〜770万円、40代前半で約847〜945万円が目安です。40代後半にはマネージャー昇格者を中心に1,000万円前後に達する層が増えてきます。ただし評価次第で同年代でも差が生じやすい制度になっています。
富士通で年収1,000万円に到達するには?
主なルートは2つあります。1つはLv12(課長・マネージャー)への昇格、もう1つはLv11のスペシャリストとして専門性を評価されるルートです。ジョブ型制度への移行により、管理職にならなくてもDX・AI・クラウドなどの専門領域で高い評価を得れば年収1,000万円が現実的になっています。
富士通の新卒初任給はいくら?
2026年4月入社からは学歴による一律の初任給が廃止され、職務内容に応じて月給284,000円〜315,000円の幅で決まります。高度な専門性を持つ職務ではさらに高い金額が個別に設定され、上限なく40万円を超えるケースも想定されています。
富士通は「やめとけ」「年収が低い」と言われるのは本当?
富士通本体の平均年収は1,012万円で業界トップクラスの水準にあり、「年収が低い」という評判の多くは、平均年収700万円台の子会社(富士通Japan等)や、若手層に偏った口コミサイトの数字との混同から生まれています。ジョブ型移行への戸惑いから来る口コミもあるため、情報源が本体と子会社のどちらを指しているかを見極めることが大切です。
富士通のボーナス(賞与)はどのくらい?
夏(6月)・冬(12月)の年2回支給され、口コミベースで基本給の4〜6ヶ月分、年間200〜300万円程度が目安です。個人評価に応じて支給額が変動するため、同じ職位でも評価次第で年間50万〜100万円以上の差が生じることがあります。
※ 免責事項
本記事の情報は、富士通株式会社の有価証券報告書(2026年3月期)、公式ウェブサイトで公開されている情報、および転職口コミサイト等の公開情報をもとに執筆しています。可能な限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、情報の正確性・最新性を保証するものではありません。年収や待遇は個人の評価・部署・職位・時期によって大きく異なる場合があります。本記事における推測や考察は公開情報に基づく見解であり、富士通株式会社の公式見解ではありません。最終的な条件等は必ず公式採用ページや会社説明資料等をご確認ください。
参照・参考元
富士通株式会社 会社概要(公式)
IRBANK 富士通株式会社の平均年収データ
富士通「新卒採用への『ジョブ型人材マネジメント』の拡大について」
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」




