この記事では、キーエンスの平均年収や年代別・役職別・職種別の給与、新卒の初任給、同業他社との比較、激務の実態、転職難易度までを、有価証券報告書と社員口コミデータをもとに解説します。
KEYENCE CORPORATION
キーエンスの年収は2,178万円
キーエンスの2026年3月期有価証券報告書によると、提出会社(単体)の平均年間給与は2,178万円、平均年齢35.0歳、平均勤続年数11.3年です。前期の2,039万円から139万円増えており、5年連続で2,000万円を超えています。【出典:株式会社キーエンス 有価証券報告書(2026年3月期)】
厚生労働省の調査による日本の給与所得者の平均年収は約478万円のため、キーエンスの平均年収はその4.5倍以上にあたります。電気機器業界228社の中でも1位、全上場企業の中でも上位クラスの水準です。ただし、この数字は「平均」であり、全員が2,000万円台をもらえるわけではない点には注意が必要です。実際の年収は年齢・等級・成果によって大きく変わります。
平均年収2,178万円の手取り額は?
国税庁・日本年金機構・全国健康保険協会の公式情報をもとに試算すると、35歳で年収2,178万円の場合、年間の手取り額は約1,340万円、ひと月あたりの手取り額は約112万円が目安です。実際の手取りは扶養家族の有無・各種控除・居住地域によって異なります。
| 年収 | 想定年代 | 年間手取り目安 | 月手取り目安 |
|---|---|---|---|
| 1,000万円 | 20代後半 | 約735万円 | 約61万円 |
| 1,500万円 | 30代前半 | 約1,020万円 | 約85万円 |
| 2,178万円 | 35歳(平均) | 約1,340万円 | 約112万円 |
| 2,500万円 | 40代 | 約1,470万円 | 約123万円 |
| 3,000万円 | 50代 | 約1,690万円 | 約141万円 |
国税庁・日本年金機構・全国健康保険協会の公式情報をもとに試算(目安)
キーエンスの年収ランキング|同業他社との比較
センサ・測定器・FA機器を手がける同業他社と比較すると、キーエンスの平均年収は業界内で圧倒的な1位です。2位のファナックとの差は1,000万円以上あり、他業界の高年収企業と比べても異例の水準といえます。
| 順位 | 企業名 | 平均年収 | 平均年齢 |
|---|---|---|---|
| 1位 | キーエンス | 2,178万円 | 35.0歳 |
| 2位 | ファナック | 1,144万円 | 40歳 |
| 3位 | SMC | 853万円 | 41.2歳 |
| 4位 | 村田製作所 | 838万円 | 40.5歳 |
| 5位 | オムロン | 821万円 | 44.5歳 |
| 6位 | ニデック(日本電産) | 760万円 | 42.2歳 |
| 7位 | THK | 608万円 | – |
センサ・FA・精密機器メーカー各社の平均年収比較(出典:各社有価証券報告書)
2位のファナックも業界内では高年収企業ですが、キーエンスとの差は1,000万円以上です。この差を生んでいるのは、単なる規模の違いではなくビジネスモデルそのものの違いです。理由は後述しますが、ファブレス経営による圧倒的な利益率が背景にあります。
キーエンスの年代別の年収|20代・30代・40代・50代
社員口コミサイト「エンゲージ会社の評判」のデータによると、キーエンスは20代後半で年収1,000万円を超え、30代後半には1,600万円台に達するなど、年齢による伸びが非常に大きい会社です。
| 年代 | 平均年収 | 最高年収 |
|---|---|---|
| 25〜29歳 | 1,036万円 | 2,000万円 |
| 30〜34歳 | 1,376万円 | 3,600万円 |
| 35〜39歳 | 1,661万円 | 3,500万円 |
| 40〜44歳 | 1,539万円 | 3,700万円 |
キーエンスの年代別平均年収(出典:エンゲージ会社の評判)
40〜44歳の平均が35〜39歳より一時的に下がっているのは、この年代の回答サンプル数が少ないことに加え、マネジメント昇進の有無で個人差が大きく開くためです。有価証券報告書ベースの推計では、45歳以降も年齢とともに上昇を続け、50代前半では2,700万円台に達するとみられています。
20代のうちに1,000万円を超えるのは珍しくない
一般的な日本企業では、20代で年収1,000万円に届く人はごくわずかです。キーエンスでは25〜29歳の平均が1,036万円であり、成果を出せば入社数年でこの水準に届くケースが多く見られます。ただし、これは「入社すれば自動的にもらえる額」ではなく、後述する等級制度のもとで評価された結果である点を理解しておく必要があります。
キーエンスの役職別の年収
キーエンスには一般的な「主任・課長・部長」という役職体系がありません。2〜8までの社員クラス制が採用されており、クラスが1段上がるごとに年収がおよそ300万円単位で上がる仕組みになっています。
| クラス(相当役職) | 年収目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| クラス2〜3(一般社員) | 600〜900万円 | 入社〜数年目の水準 |
| クラス4〜5(主任・係長級) | 900〜1,800万円 | 成果次第で大きく伸びる層 |
| クラス6(課長級) | 2,500万円前後 | 管理職ラインの入口 |
| クラス7〜8(部長級以上) | 3,500〜4,500万円 | 部門責任を担うクラス |
キーエンスのクラス別年収イメージ(出典:社員口コミ等の公開情報をもとに作成)
平均年収だけで判断すると誤解しやすい理由
「平均2,178万円」という数字は、クラス2〜8の全社員を均した数値です。入社直後はクラス2〜3が中心で年収600〜900万円程度からスタートし、そこから評価に応じてクラスが上がることで年収が伸びていきます。平均額だけを見て「入社すればすぐ2,000万円」と考えると、実態とのギャップに驚く可能性があります。
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キーエンスの職種別の年収
キーエンスの職種別年収は、電気・電子・機械系エンジニアが最も高く1,807万円という調査結果が出ています。営業職も1,333万円と高水準ですが、職種によって伸び方の傾向が異なります。
| 職種 | 平均年収 | 平均年齢 |
|---|---|---|
| 電気・電子・機械系エンジニア | 1,807万円 | 37.1歳 |
| 営業系 | 1,333万円 | 32.4歳 |
| ITエンジニア | 1,187万円 | 33.9歳 |
| 企画・事務・管理系 | 975万円 | 34.3歳 |
キーエンスの職種別平均年収(出典:エンゲージ会社の評判)
営業職の平均年齢が32.4歳と最も若いにもかかわらず年収が高い点は、キーエンスの営業がコンサルティング型の高付加価値提案を担っていることを裏付けています。単に商品を売るのではなく、顧客の生産現場の課題を分析して解決策を提示する役割のため、若手であっても成果次第で高い評価を得やすい構造です。
高年収と激務のバランスについては、キーエンスがやばいと言われる7つの理由でも詳しく検証しています。

キーエンスの年収が高い理由
キーエンスが業界平均を大きく上回る年収を維持できる背景には、他社が簡単には模倣できないビジネスモデルの強さがあります。「年収が高すぎる=何か怪しい」ではなく、仕組みを理解すれば納得できる話です。
①ファブレス経営による驚異的な利益率
キーエンスは自社工場を持たないファブレス経営を採用しています。製造を外部に委託し、企画・開発・販売に経営資源を集中させることで固定費を抑え、2026年3月期の営業利益率は50.9%という製造業では異例の水準を記録しました。2025年3月期の51.9%から11期連続で50%超を維持しており、この期も水準を保ったことで12期連続の達成となります。この高い利益率がそのまま社員の給与に還元されています。
②「モノ売り」ではなく「課題解決」を売る営業スタイル
キーエンスの営業は、センサや測定器という「モノ」を売るのではなく、顧客の生産現場に入り込んで課題を発見し、解決策を提案するコンサルティング型営業を行っています。価格競争に巻き込まれにくい付加価値の高い取引が中心のため、他社が容易に真似できない参入障壁を築いています。
③成果を給与に還元する評価制度
高い利益を上げても、それが社員に配分されない企業も少なくありません。キーエンスではクラス制度を通じて成果を給与に直結させる仕組みが徹底されており、年齢や社歴に関係なく実力で評価される文化が定着しています。この「稼いだ分を還元する」姿勢が、業界平均を大きく上回る年収の実現につながっています。
キーエンスの新卒1年目の年収・初任給
2026年4月入社の新卒初任給は以下の通りです。
| 学歴 | 初任給 |
|---|---|
| 大学院卒 | 300,000円 |
| 大学卒 | 280,000円 |
出典:キーエンス新卒採用情報
月給に賞与(ボーナス)が加わり、1年目の想定年収は学部卒で600〜700万円程度、修士卒で700万円前後が目安です。キーエンスの賞与は年4回支給され、業績連動の割合が大きいのが特徴です。年収の6〜7割を賞与が占めるとの声もあり、月給だけを見ていると実際の年収を大きく見誤ります。
キーエンスは激務で年収に見合わない?残業・有給の実態
「年収が高いだけ激務なのでは」という不安を持つ人は少なくありません。実際のデータを確認すると、平均残業時間は月57時間、有給休暇取得率は30.1%で、いずれも一般的な水準より厳しめです。
| 比較対象 | 平均残業時間 |
|---|---|
| キーエンス | 57時間 |
| 厚生労働省調査(一般労働者平均) | 13.8時間 |
出典:社員口コミ・厚生労働省調査
ただし、離職率は3〜5%台と業界平均(約10%)より低く、平均勤続年数も11.3年と長期定着している社員が多いのが実態です。「激務で次々に辞めていく」というイメージとは裏腹に、高い年収と成長環境を評価して残る社員が多いことが読み取れます。
年収と働き方、どちらを優先すべきか
- 高年収を最優先したい人:20代で年収1,000万円超を目指せる環境。数字のプレッシャーに強い人向き
- ワークライフバランスを優先したい人:残業57時間・有給消化30%という水準は、プライベート時間の確保が難しい可能性がある
- 市場価値を高めたい人:「キーエンス出身」というキャリアは転職市場での評価が高く、将来の選択肢を広げやすい
年収の高さだけで判断すると、入社後に働き方のギャップに悩むケースもあります。自分の価値観と照らし合わせた上で、実際の職場環境や配属先の雰囲気を事前に確認しておくことが、後悔しない転職につながります。
キーエンスへの転職難易度と選考対策
キーエンスは年収水準の高さと知名度から、転職市場で人気の高い企業です。中途採用比率は約50%と高く、経験者採用にも積極的ですが、応募者数が多いため選考難易度は相応に高くなります。
求められる人物像
- 数字への強いこだわり:成果が可視化される評価制度のもとで結果を出し続ける意欲
- 課題発見力・提案力:顧客の潜在ニーズを引き出すコンサルティング型営業への適性
- 行動量への耐性:訪問件数や商談記録が細かく管理される環境で成果を出せる体力・精神力
選考では「なぜキーエンスなのか」という志望動機に加え、これまでの実績を数字で説明できるかどうかが重視される傾向にあります。ネット上の情報だけでは配属先の雰囲気や評価の実態まで把握しにくいため、転職エージェントを通じて選考傾向や社内のリアルな情報を事前に集めておくと、対策の精度が高まります。
キーエンスへの転職におすすめの転職エージェント
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キーエンスの年収に関するよくある質問
キーエンスの平均年収2,178万円は本当?
本当です。2026年3月期の有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の平均年間給与が2,178万円であり、これは公開情報として誰でも確認できる数値です。ただし全社員がこの金額をもらっているわけではなく、クラス(等級)や年齢によって実際の年収には大きな差があります。
キーエンスで年収1,000万円を達成できる年齢は?
社員口コミ調査では25〜29歳の平均年収が1,036万円と報告されており、成果を出せば20代のうちに1,000万円を超えるケースは珍しくありません。ただし、これは入社すれば自動的に到達する水準ではなく、クラス(等級)の評価によって個人差が大きく出る点に注意が必要です。
キーエンスはなぜこんなに年収が高いの?
自社工場を持たないファブレス経営によって固定費を抑え、2026年3月期は営業利益率50.9%という高水準を維持しているためです。さらに「モノ」ではなく「課題解決」を売るコンサルティング型営業で高い付加価値を生み出しており、この収益力がクラス制度を通じて社員の給与に還元されています。
キーエンスは激務で年収に見合わない?
平均残業時間は月57時間、有給休暇取得率は30.1%で、一般的な水準より厳しめなのは事実です。一方で離職率は3〜5%台と業界平均より低く、平均勤続年数は11.3年と長期定着する社員が多い実態もあります。高年収と成長環境を評価して働き続ける人が多いといえます。
キーエンスへの転職は未経験でも可能?
難易度は高いものの、中途採用比率は約50%と高く、経験者以外にも門戸は開かれています。数字への強いこだわりや課題発見力といった適性が重視される傾向があるため、転職エージェントを活用して選考対策や自身の強みの整理を行うことで、合格可能性を高められます。
キーエンスのボーナス(賞与)はどのくらい?
賞与は年4回支給され、業績連動の割合が大きいのが特徴です。年収の6〜7割を賞与が占めるという声もあり、月給だけを見ていると実際の年収を大きく見誤ります。業績が好調な期には、賞与額がさらに上振れする傾向があります。
※ 免責事項
本記事の情報は、株式会社キーエンスの有価証券報告書・公式ウェブサイトで公開されている情報(2026年9月時点)、および転職口コミサイト等の公開情報をもとに執筆しています。可能な限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、情報の正確性・最新性を保証するものではありません。年収や待遇は個人の評価・部署・時期によって大きく異なる場合があります。本記事における推測や考察は公開情報に基づく見解であり、株式会社キーエンスの公式見解ではありません。最終的な条件等は必ず公式採用ページや会社説明資料等をご確認ください。
参照・参考元
株式会社キーエンス 公式HP(会社概要)
株式会社キーエンス IR情報
キーエンス 新卒採用よくある質問
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」




