王子製紙とはどんな会社?
王子製紙株式会社は、王子ホールディングスの中核事業会社として、国内トップクラスの新聞用紙・洋紙・パルプを製造・販売する製紙メーカーです。王子グループ全体では連結従業員数約3万9,000名を擁し、製紙業界における国内最大手グループの中心を担っています。
もともと「王子製紙」の社名は1873年(明治6年)創業まで遡る長い歴史を持ちます。2012年の持株会社体制移行に伴い、現在の「王子製紙株式会社」は新設分割によって設立された法人です。国内の紙・パルプ市場では数少ない国際競争力を持つメーカーとして知られていますが、「やばい」「ブラック」というキーワードが検索されるのも事実です。その背景を、会社概要から順に解説します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 王子製紙株式会社 |
| 設立 | 2012年10月1日(持株会社体制移行による新設) |
| 資本金 | 3億5,000万円 |
| 本社所在地 | 東京都中央区銀座四丁目7番5号 王子ホールディングス本館9階 |
| 従業員数 | 約2,281名(単体)/連結約39,136名(王子グループ) |
| 事業内容 | 新聞用紙事業・洋紙事業・パルプ製造 |
| 株式市場 | 非上場(親会社・王子ホールディングスが東証プライム上場 証券コード:3861) |
| 平均年収 | 約511万円(口コミサイト・25名回答・平均年齢37歳) |
王子製紙株式会社 基本情報(出所:王子製紙公式HP・OpenWork・各種求人データをもとに編集部作成)
王子製紙の主な事業は以下のとおりです。
- 新聞用紙事業:国内主要新聞社向けの新聞用紙を製造・供給。国内シェア最大クラスを誇るが、紙需要の構造的低下が課題
- 洋紙事業:印刷用紙・情報用紙・書籍用紙などの洋紙を製造。オフィス向けコピー用紙から出版用途まで幅広く対応
- パルプ製造:木材からパルプを製造し、グループ内外の製紙工程に供給。チリ・ブラジルなど海外植林事業とも連携
- グループ連携事業:苫小牧王子紙業・米子王子紙業・日南王子紙業など国内各拠点の子会社と連携して生産体制を構築
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王子製紙が「やばい」と言われる5つの理由
王子製紙に対して「やばい」「ブラック」「やめとけ」という声が上がる背景には、工場閉鎖・リストラによる将来性の不安、パワハラ報告、3交代制の激務、低い給与水準、昭和的な体質という複数の要因が絡み合っています。各理由を口コミデータや公開情報をもとに客観的に検証します。
工場閉鎖・リストラが相次ぎ将来性への不安が大きいため
王子製紙(王子ホールディングス)がやばいと言われる最大の理由のひとつが、国内製紙工場の相次ぐ閉鎖とリストラ計画です。デジタル化の加速による印刷物需要の構造的低下を受け、王子グループは国内生産体制の大幅な見直しを続けています。
具体的には、2019年に王子製紙が徳島・北海道の設備を停止(年40万トン削減)し名寄工場を閉鎖(年16万トン削減)、さらに2022年には王子ホールディングスグループ全体で国内2,000人規模の人員削減計画を発表しています(出所:不景気.com・日経電子版)。また、王子グループの家庭紙事業子会社「王子ネピア」でも工場閉鎖が相次いでいます。国内の紙需要は2024年に前年比6.6%減の約981万トンと初めて1,000万トンを割り込む見通しとなっており(出所:製紙連合会)、この縮小傾向は今後も続くと見られています。従業員にとっては「今の職場が将来どうなるか」という不安と常に向き合わなければならない環境です。
パワハラが報告されており職場環境に問題があるため
「パワハラがある」という口コミも、王子製紙がやばいと言われる理由のひとつとして多く挙げられています。転職会議・OpenWorkなどの口コミプラットフォームには、「体育会系の社風で、人前での大声叱責・怒鳴る行為が常態化している」「メンタル疾患にかかって休職・退職する人が多い」という声が複数確認できます(出所:転職会議)。
ただし、製紙・重化学工業系の大規模工場では、ベテランが若手を厳しく指導する慣習が残りやすい業界構造的な背景があります。厚生労働省の調査でも、大企業ほどパワハラの報告件数が多くなる傾向が見られており、全社的にパワハラが横行しているというよりも、部署・工場・管理職によって職場環境に大きな差があるというのが実態に近いと言えます。転職・就職前に現場の雰囲気をしっかり確認することが重要です。
3交代制の激務で体力的・精神的な負担が大きいため
王子製紙の製造現場では、多くの工場が年中無休・3交代制(もしくは4班3交代制)で稼働しており、夜勤・早番・遅番のローテーションによる体力的・精神的な負担が大きいという点が多くの口コミで指摘されています。製紙機械は一度止めると再稼働に多大なコストがかかるため、盆正月・年末年始も工場を止めることができません。
夜勤明けの疲弊や生活リズムの乱れに加え、「まとまった連休が取りにくい」という不満も退職理由の上位に挙げられています。一方で、コンプライアンス意識の高まりにより残業はある程度抑制されており、「残業代はきちんと支払われる」「定時に上がれる日も多い」という評価もあります(出所:OpenWork)。激務かどうかは担当する職種・配属先によっても大きく異なります。
給与が業務量に見合わないという声があるため
給与水準の低さも、王子製紙がやばいと言われる理由のひとつです。口コミサイトでは「給料が仕事内容に見合わない」「給与水準が非常に低い」という退職理由が上位に挙げられています。OpenWorkによると、王子製紙の平均年収は約511万円(回答25名・平均年齢37歳)で、年収幅は300万円〜950万円と幅広くなっています。
製造業大手の中で比較すると、3交代・夜勤ありの工場勤務としては「割に合わない」と感じる人が一定数いることは事実です。ただし、昇給は年1回、賞与は年2回実施されており、勤続年数が長くなるほど処遇が改善される傾向にあります。また、住宅手当・交通費・退職金制度など福利厚生の充実度は比較的高いため、総合的な待遇で判断することが重要です。
| 年齢・経験 | 年収目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 20代前半(入社3年未満) | 約300〜380万円 | 夜勤手当含む |
| 30代(中堅・一般職) | 約450〜600万円 | 主任クラスで上昇 |
| 40代(係長・管理職) | 約600〜950万円 | 役職手当で増加 |
年収目安(出所:OpenWork・口コミ情報をもとに編集部作成。実際の年収は担当職種・勤務地・評価によって異なります)
昭和的な体質・年功序列で評価が不透明とされているため
王子製紙がやばいと言われるもうひとつの理由が、古い体質・年功序列の強さです。退職者の口コミには「昭和のような年功序列が非常に強く、成果を出しても正当に評価されない」「従来のやり方に固執しすぎて、新しいことを学ぶ機会がない」「キャリアプランが示されず、研修もほとんどない」という声が見られます(出所:OpenWork)。
特に、若手・中途入社者にとっては「実力よりも勤続年数が物を言う」という雰囲気を息苦しく感じるケースが多いようです。一方で、長期勤続者が多く(男性の平均勤続年数26.3年)、組織の安定性という面では評価される側面もあります。「変化よりも安定を求める方」には合いやすく、「スキルアップやキャリアを自ら描きたい方」には合いにくい文化と言えます。
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王子製紙で働くメリット・良い評判口コミ
「やばい」という評判が先行しがちな王子製紙ですが、「大手グループの安定性」「コンプライアンス意識の高さ」「残業代の確実な支払い」など、確かなメリットも多数存在します。転職を検討する際は、ネガティブ面だけでなくポジティブ面もフラットに把握しておくことが大切です。
大手グループとしての高い安定性と長期勤続しやすい環境
王子製紙が評価される最大のポイントのひとつが、東証プライム上場の王子ホールディングスを親会社に持つ、国内最大手製紙グループとしての安定性です。倒産リスクが極めて低く、雇用の安定性という観点では業界トップクラスと言えます。
男性の平均勤続年数26.3年という数字が示すように、入社した社員が長く働き続けているのは、この安定性の裏付けでもあります。「激変する業界のなかでも、最後まで残るのは大手」という見方から、あえて大手製紙メーカーを選ぶ就職・転職者も少なくありません。収入の安定と雇用継続を最優先にしたい方には、王子製紙は依然として魅力的な選択肢です。
コンプライアンス意識が高く残業代や福利厚生がしっかりしている
OpenWorkの評価スコアで王子製紙が最も高い点数(3.9/5.0)を獲得しているのが「法令順守意識」です。残業代は100%支給、サービス残業の強制はなく、有給休暇の取得も比較的しやすい環境が整っています。特にここ数年でコンプライアンス意識が強まり、「残業を強いられることがなくなった」「定時退社が当たり前になってきた」という声も増えています。
福利厚生面でも、住宅手当・家族手当・社員食堂・健康保険組合・退職金制度など、大手メーカーとして充実した制度が整っています。また、産前産後休暇・育児休業の取得実績もあり、長く安心して働き続けられる基盤という点では評価が高い企業です。
バイオマス・木質素材など成長分野への多角化が進んでいる
「紙の需要が落ち込んでいるのに将来性があるのか」という疑問に対して、王子グループは積極的な事業多角化で答えようとしています。紙・パルプ事業で培ってきた木材・植林・バイオマス技術を活かした新素材・バイオエコノミー分野への展開が注目されています。
具体的には、木質由来のナノセルロース素材・バイオエタノール・バイオプラスチック原料など、脱化石燃料・脱プラスチックの潮流に乗った素材開発が進んでいます。また、アジア・南米を中心とした海外植林・海外製紙事業も王子グループの成長の柱となっており、国内縮小を海外で補う戦略が進行中です。「製紙しかやっていない会社」ではなく、木を起点とした総合素材企業へと変貌しつつある点は、長期的な将来性を考える上での重要なポイントです。
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王子製紙の年収・昇給・キャリアの実態
「王子製紙の給料は実際どのくらいか」「昇給はあるのか」「キャリアアップはできるのか」という疑問は、転職検討者が最も気にする点のひとつです。ここでは、公開されているデータと口コミをもとに実態を整理します。
年収・給与水準の実態
王子製紙の平均年収は口コミサイト(OpenWork)の集計で約511万円(回答25名・平均年齢37歳)とされています。製造業全体の平均(約540万円前後)と比べると若干低めで、3交代・夜勤ありの工場勤務としては割安感を感じる人も多いようです。ただし、夜勤手当・深夜割増などの各種手当が含まれると、実質的な収入は求人票の基本給より高くなるケースがあります。
- 平均年収:約511万円(OpenWork集計・平均年齢37歳)
- 昇給:年1回(査定による)
- 賞与:年2回(業績連動)
- 各種手当:夜勤手当・交通費(全額)・住宅手当・家族手当
- 退職金制度:あり(年功序列型)
- 残業代:全額支給(サービス残業なし)
キャリアアップ・昇進の実態
王子製紙のキャリアパスは年功序列色が強く、「成果を出せばすぐに昇進できる」という環境ではありません。口コミでは「キャリアプランが示されない」「研修制度が乏しい」という声がある一方で、長期勤続で主任・係長・課長と昇進していくルートは整っています。
一方で、王子ホールディングスグループ内でのキャリア異動の機会も存在します。国内子会社間の異動のほか、アジア・南米など海外拠点へのキャリアチャレンジも一定数あります。「自分で切り開くキャリアより、組織の中で着実に積み上げるキャリアが合っている方」にとっては、安定したキャリアルートと捉えることができます。中途採用の場合は前職経験が評価されるケースもあるため、入社前の交渉も重要です。
王子製紙への転職が向いている人・向いていない人
王子製紙への転職・就職を検討している方に向けて、どのような人が向いているのか・向いていないのかを整理します。自分の価値観やキャリアビジョンと照らし合わせて、転職の判断材料にしてください。
王子製紙への転職が向いている人
- 雇用と収入の安定を最優先にしたい人:東証プライム上場グループの中核会社として倒産リスクが低く、長期安定雇用を重視する方に向いている
- 製造・技術のスペシャリストとして働きたい人:大型製紙設備の操業・保全・改善に携わる専門技術職として、製造現場でキャリアを深めたい方
- コンプライアンスがしっかりした職場を求める人:サービス残業なし・残業代全額支給・法令順守意識の高さを評価する方
- バイオマス・木質素材など成長分野に関わりたい人:将来的なグリーン素材・バイオエコノミー分野でのキャリアを見据えて転職したい方
- 年功序列・終身雇用型のキャリアを望む人:成果主義よりも組織の中で着実にステップアップするスタイルが自分に合っている方
王子製紙への転職が向いていない人
- 高年収・成果主義の職場を求める人:平均年収約511万円と製造業大手では低め。成果に応じた大幅な昇給・インセンティブを期待する方には不向き
- 成長産業・伸び盛りの業界で働きたい人:国内紙需要は構造的に縮小傾向にあり、業界の成長ドライバーを仕事に感じたい方には物足りなさを感じる可能性がある
- 夜勤・交代制勤務が難しい人:製造現場は基本的に3交代制。生活リズムを一定に保ちたい方、家庭の事情で夜勤が難しい方には負担になりやすい
- スピード感のある組織変化・キャリア変化を求める人:年功序列・保守的な社風のため、スキルアップやポジション変化のスピードが遅く感じる可能性がある
王子製紙への転職におすすめの転職エージェント
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まとめ
王子製紙が「やばい」「ブラック」と言われる背景には、工場閉鎖・リストラによる将来性の不安、パワハラ報告、3交代制の激務、給与水準の低さ、昭和的な年功序列体質という複数の要因があります。しかし、いずれも「一部の職場や管理職に起因するもの」「業界構造的な問題」という側面も強く、王子製紙全体を「やばい会社」と断定することは適切ではありません。
- 将来性:国内紙需要は縮小傾向だが、バイオマス・木質素材・海外展開など多角化戦略で生き残りを図っている
- パワハラ:一部で報告はあるが、コンプライアンス意識の向上で改善傾向にある。部署・工場・管理職によって職場環境に差がある
- 激務:3交代制の工場勤務は体力的に負担があるが、残業代は全額支給、残業自体は比較的少ない
- 給与:平均年収約511万円と製造大手としては低め。年功序列で長期勤続により改善する傾向
- 安定性:東証プライム上場の大手グループ中核会社として雇用安定性・コンプライアンス水準は高い
転職を検討する際は、製造業・素材業界に詳しい転職エージェントに相談し、配属先の職場環境や待遇の内情を事前に把握した上で判断することが大切です。
王子製紙に関するよくある質問(FAQ)
- 王子製紙のリストラはいつ?規模は?
-
王子ホールディングスグループは2019年に王子製紙の国内設備を年40万トン以上削減し、2022年には国内2,000人規模の人員削減計画を発表しています。また、グループ子会社の王子ネピア(家庭紙事業)でも複数工場の閉鎖が進んでいます。国内紙需要の構造的低下に対応するための生産体制見直しが続いており、今後も国内拠点の統廃合が進む可能性があります。
- 王子製紙にパワハラはある?
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一部の口コミにパワハラに関する報告はありますが、部署・工場・管理職によって職場環境に大きな差があるのが実情です。近年はコンプライアンス意識の向上により改善傾向にあります。転職・就職前に職場見学や現場社員との面談を通じて職場の雰囲気を確認し、配属先をよく吟味することをおすすめします。
- 王子製紙の年収はいくら?
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口コミサイト(OpenWork)の集計では平均年収約511万円(回答25名・平均年齢37歳)とされています。年収幅は300万円〜950万円と広く、担当職種・経験年数・配属先・役職によって大きく異なります。昇給は年1回、賞与は年2回です。夜勤手当など各種手当を含めると実質収入はより高くなるケースもあります。
- 王子製紙は今後も安泰?将来性はある?
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国内の紙需要は2024年に初めて1,000万トンを割り込む見通しとなっており、縮小傾向は続いています。ただし、王子グループはバイオマス・木質ナノ素材・脱プラスチック素材など成長分野への多角化と、アジア・南米を中心とした海外展開で事業拡大を図っています。「紙だけに依存しない総合素材グループ」への転換が将来性を左右する鍵となっています。
参照・参考元
王子製紙株式会社 会社案内
OpenWork|王子製紙 社員クチコミ・評判
転職会議|王子製紙 評判・口コミ
不景気.com|王子製紙が徳島・北海道の一部設備を停止、年40万トン削減
日本経済新聞|王子HD、国内で2000人削減 工場閉鎖も検討
ニュースイッチ|製紙メーカー、紙需要減少で生産体制見直し




