Honda Motor Co., Ltd.
ホンダの平均年収は932万円
2026年3月期(第102期)の有価証券報告書によると、ホンダ(本田技研工業)の平均年収は932万円(932万6千円、平均年齢43.9歳)です。前期(895万5千円)から4.1%増加しており、5年連続で年収が上昇しています。自動車・輸送機器メーカー全体の平均年収は470万円台とされており、ホンダはこれを大きく上回る水準です。
注目したいのは、この年収上昇が起きた決算期に何があったかです。2026年3月期のホンダは、北米事業を中心とするEV戦略の見直しにより約1兆5,778億円の関連損失を計上し、上場以来初めてとなる最終赤字(4,239億円)に転落しました。赤字の年に年収が上がるという一見矛盾した状況の背景には、経営陣のある決断があります。詳しくは後述の「初任給とボーナス」の章で解説します。
| 決算期 | 平均年収 | 前年比 |
|---|---|---|
| 2022年3月期 | 778万円 | ― |
| 2023年3月期 | 822万円 | +44万円 |
| 2024年3月期 | 831万円 | +9万円 |
| 2025年3月期 | 895万円 | +64万円 |
| 2026年3月期 | 932万円 | +37万円 |
出典:本田技研工業 有価証券報告書(各期)
平均年収932万円の手取り額の目安
国税庁・日本年金機構・全国健康保険協会の公式情報をもとに試算すると、年収932万円(43歳前後)の場合、年間の手取り額は約680万円、ひと月あたりの手取り額は約57万円が目安です。扶養家族の有無や居住地域によって実際の手取りは変動します。
| 年収 | 想定年代 | 年間手取り目安 | 月手取り目安 |
|---|---|---|---|
| 600万円 | 20代後半 | 約470万円 | 約39万円 |
| 800万円 | 30代後半 | 約601万円 | 約50万円 |
| 932万円 | 43歳(平均) | 約680万円 | 約57万円 |
| 1,000万円 | 40代後半 | 約725万円 | 約60万円 |
| 1,200万円 | 主幹クラス | 約855万円 | 約71万円 |
| 1,400万円 | 参与・参事クラス | 約985万円 | 約82万円 |
国税庁・日本年金機構・全国健康保険協会の公式情報をもとに試算(目安)
ホンダの年収ランキング|同業他社との比較
国内主要自動車メーカー7社の2026年3月期・有価証券報告書をもとに、ホンダの年収水準を比較しました。全社を同一の決算期で統一しているため、実態に近い比較になっています。
| 順位 | 企業名 | 平均年収 | 平均年齢 |
|---|---|---|---|
| 1位 | トヨタ自動車 | 1,006万円 | ― |
| 2位 | ホンダ | 932万円 | 43.9歳 |
| 3位 | 日産自動車 | 857万円 | 40.9歳 |
| 4位 | スズキ | 828万円 | 41.5歳 |
| 5位 | 三菱自動車 | 790万円 | 42.4歳 |
| 6位 | SUBARU | 764万円 | 40.0歳 |
| 7位 | マツダ | 711万円 | 42.5歳 |
主要自動車メーカーの平均年収比較(各社有価証券報告書 2026年3月期)
ホンダはトヨタに次ぐ業界2位の年収水準で、3位の日産自動車とは75万円の差があります。ここで見逃せないのが、日産が経営再建に伴う収益悪化の影響で前期から約39万円も年収を落としているのに対し、ホンダは赤字決算の年であっても年収を伸ばしているという対照的な動きです。同じく巨額のEV投資を強いられているにもかかわらず、なぜ両社で明暗が分かれたのでしょうか。
ホンダと日産で明暗が分かれた理由
- 収益源の多角化:ホンダは四輪事業に加えて世界シェアトップクラスの二輪事業を持ち、四輪の一時的な不振を補える体制にある
- 日産の事業構成:四輪事業への依存度が高く、EV投資の負担を吸収する収益源が相対的に少ない
「電動化シフトで自動車メーカーの給与は先行き不安」というイメージを持つ方は少なくありませんが、事業の多角化が進んでいる企業ほど、短期的な赤字と社員の年収は必ずしも連動しないという点は、転職先を比較する際の判断材料になります。
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ホンダの年代別の年収|20代・30代・40代・50代
ホンダは実力主義を掲げつつも、等級制度に基づく段階的な昇給が基本です。新卒でホンダに入社し、標準的なペースで昇格した場合の年代別年収の目安は以下の通りです。
| 年齢 | 年収レンジ | 役職目安 |
|---|---|---|
| 25歳 | 450〜500万円 | 一般(K3〜K1) |
| 30歳 | 650〜700万円 | 一般〜チーフ(P2) |
| 35歳 | 800〜850万円 | チーフ〜主任(P1) |
| 40歳 | 950〜1,000万円 | 主任〜主事 |
| 45歳 | 1,100万円以上 | 主事〜主幹 |
| 50歳 | 1,200万円以上 | 主幹以上 |
ホンダにおける年代別年収の推移イメージ(口コミ・転職データをもとに算出)
20代:一般クラス|450〜500万円
20代のホンダ社員は、一般クラス(K3→K1)として400万円台からキャリアをスタートします。ここで多くの人が戸惑うのが、最初の昇格までの数年間は年収の伸びが緩やかに感じられるという点です。ホンダの評価制度は発揮した能力・成果・行動プロセスの3軸で評価する仕組みのため、若手のうちは実績を数字で示しにくく、「頑張りが給与に反映されていない」という口コミも見られます。これは年功序列が弱いという意味ではなく、評価の物差しが実績の積み上げに置かれているためで、チーフへの昇格を境に年収の伸び方が明確に変わってきます。
30代:チーフ・主任クラス|650〜900万円
30代はホンダでのキャリアにおいて最初の転換点です。30歳時点の平均は650〜700万円程度ですが、チーフ(P2)から主任(P1)への昇格が視野に入ると、800万円台への到達も現実的になります。専門性を発揮しやすいポジションに就けるかどうかが、この年代の年収差を左右する大きな要因です。
40代:主任・主事クラス|950万円〜1,200万円
40代になると、主事・主幹といった上位等級への昇格が年収に大きく影響します。40歳時点の平均は950〜1,000万円で、主幹クラスに到達した社員は1,200万円台に達します。ホンダの平均年収「932万円」を押し上げているのは、まさにこの40代・50代の層です。
50代:主幹・参与クラス|1,200万円以上
50代は主幹以上への昇格が実現すれば、年収1,200万円〜1,500万円以上に達します。参与・参事クラスまで昇進できる社員は一部ですが、管理職・専門職としての評価が確立した層では高い水準の年収が維持されます。
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ホンダの役職別の年収
ホンダの給与体系は「一般(K3→K1)→チーフ(P2)→主任(P1)→主事→主幹→参与・参事」という等級に基づいています。各等級の年収レンジは以下の通りです。
| 役職 | 目安の年次 | 年収レンジ |
|---|---|---|
| 一般(K3〜K1) | 1〜7年目 | 400〜700万円 |
| チーフ(P2) | 8〜12年目 | 700〜900万円 |
| 主任(P1) | 13年目〜 | 800〜1,000万円 |
| 主事 | 選抜次第 | 1,000〜1,200万円 |
| 主幹 | 選抜次第 | 1,200〜1,400万円 |
| 参与・参事 | 選抜次第 | 1,500万円以上 |
ホンダにおける役職と年収イメージ(口コミ・転職データをもとに作成)
年収1,000万円に到達するには
ホンダで年収1,000万円に到達する主なルートは、主任(P1)から主事への昇格です。入社13年目以降に主任へ昇格し、そこからさらに成果を積み上げて主事クラスへ到達することで、40代前半〜半ばでの1,000万円超えが視野に入ります。日頃の成果を可視化し、評価者に伝わる形で残すことが、昇格スピードを左右する重要なポイントです。
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ホンダの職種別の年収
転職口コミサイトの職種別データによると、ホンダの職種による年収差はそれほど大きくありません。これは職種そのものよりも等級・役職が年収を決める主要因であることを示しています。
| 職種 | 平均年収 |
|---|---|
| 営業系 | 719万円 |
| 企画・事務・管理系 | 719万円 |
| 電気・電子・機械系エンジニア | 699万円 |
| ITエンジニア | 693万円 |
職種別平均年収(各種口コミ・転職サイトデータをもとに算出、全年代・全等級の平均値)
技術系エンジニアの年収
電気・電子・機械系エンジニアの平均年収は699万円ですが、これは若手からベテランまでを含んだ全年代平均です。EV・自動運転・ソフトウェア開発を担う専門技術者は、主任・主事クラスに昇格すると1,000万円を超える水準に達します。電動化技術への投資は今後も続く見込みで、技術系人材の需要と年収水準は中長期的に高まる傾向にあります。
営業系・事務系の年収
営業系・企画事務管理系はともに平均719万円で、職種別データの中では最も高い水準です。法人営業や海外営業では、駐在手当・語学手当が加算されるケースがあり、実質的な年収はさらに上振れします。
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ホンダの初任給とボーナス(賞与)の実態
ホンダの新卒初任給(2025年4月入社)は以下の通りです。
| 学歴 | 初任給(月給) |
|---|---|
| 修士了 | 287,800円 |
| 学部・高専卒 | 262,300円 |
賞与を含めた新卒1年目の想定年収は、大卒でおおむね400万円台前半です。ボーナスは年2回(6月・12月)支給され、業績と春闘での労使交渉によって支給月数が決まります。
なぜ赤字決算でも賃上げが満額回答されたのか
2026年3月期、ホンダは北米事業を中心とするEV戦略の見直しに伴い最大2兆5,000億円規模の関連損失計上の可能性を示し、最終的に上場来初となる4,239億円の最終赤字を計上しました。業績が傾いた局面では賃上げ交渉に慎重になる企業が多いなか、2026年春闘でホンダは労働組合の要求に対して満額回答しています。
2026年春闘 ホンダの回答内容
- 賃上げ総額:月1万8,500円(前年の1万5,000円から増額)
- うちベースアップ:1万2,000円
- 一時金(ボーナス):5.4ヶ月分(要求通り、前年の6.9ヶ月分からは減少)
- 経営陣コメント:「従業員や家族の不安を払拭し、経営と従業員が一丸となって取り組むため」(賃金交渉担当の副社長)
一時金は前年より減った一方で、月例給与の引き上げ額は前年を上回るという、珍しいバランスの回答になっています。「業績が悪化したら真っ先に給与が下がるのでは」という不安を持つ方は多いですが、ホンダの場合は経営陣が意図的に月例給与の安定を優先したという経緯があります。もちろん今後の業績次第で一時金の水準は変動しうるため、転職を検討する際は決算発表や労使交渉のニュースを定期的にチェックしておくと安心です。
ホンダへの転職(中途採用)で年収はどう変わる?
ホンダの中途採用比率は57%と高く、電動化・ソフトウェア開発分野を中心に中途採用を積極化しています。入社時の等級は前職の経験・スキルをもとに決定され、新卒からの在籍年数に相当する等級に格付けされるのが一般的です。
| 経験レベル | 想定年収(目安) |
|---|---|
| 未経験・第二新卒相当 | 400〜600万円 |
| 実務経験3〜7年(チーフ相当) | 700〜900万円 |
| 実務経験8年以上・専門職(主任〜主事相当) | 900〜1,300万円 |
中途採用時の想定年収(転職情報サイト調査データをもとに作成)
「同水準の大手メーカーからの転職では年収が大きく変わりにくい」という傾向は他の大手自動車メーカーと共通していますが、電動化・自動運転・ソフトウェア領域の専門人材は、市場価値に応じた上乗せ提示を受けやすい傾向があります。前職の年収を必ず上回りたい場合は、年収交渉の実績がある転職エージェントを介して応募するほうが有利に進めやすくなります。
ハイクラス向けおすすめ転職エージェント3選
ホンダの年収に関する口コミ・評判|満足の声と不安の声
口コミサイトや転職者の声を集めると、ホンダの年収に対する評価は満足の声と不安の声の両方が見られます。
満足の声
- 有給休暇の消化率が高く、組合が100%消化を後押ししてくれる雰囲気がある
- 主任・主事クラスに昇格すれば、同世代の中でも高い年収水準に達する
- 業績が厳しい年でも月例給与の引き上げが継続されており、安定感を感じる
不安・不満の声
- 一般クラスのうちは昇給の実感が薄く、成果が給与に反映されるまでに時間がかかる
- 一時金は業績連動のため、決算の状況によって支給月数が変動する
- 電動化シフトに伴う事業構造の変化で、配属先や担当業務が変わる可能性がある
ホンダの働き方や社風、離職率の実態についてさらに詳しく知りたい方は、本田技研工業はやばい?真相と転職前に知るべき実態もあわせて確認しておくと、転職後のギャップを減らせます。

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ホンダに関するよくある質問
- ホンダの平均年収はいくらですか?
-
2026年3月期の有価証券報告書によると、ホンダ(本田技研工業)の平均年収は932万円(平均年齢43.9歳)です。前期から4.1%増加しており、国内自動車メーカーの中ではトヨタ自動車に次ぐ2位の水準です。入社直後の20代前半は400万円台からのスタートとなり、等級の昇格に応じて段階的に年収が上昇していきます。
- ホンダで年収1,000万円は目指せますか?
-
目指せます。主任(P1)から主事クラスへ昇格することで、40代前半〜半ばでの年収1,000万円超えが現実的な目標になります。入社13年目以降に主任へ昇格するのが標準的なペースで、そこから成果を積み上げて主事に到達することが年収アップの鍵です。技術職では専門性の高さが評価されやすく、早期昇格につながるケースもあります。
- 2026年3月期の赤字は今後の年収に影響しますか?
-
2026年3月期はEV戦略の見直しに伴い上場来初の最終赤字となりましたが、同年の春闘では月例給与の賃上げに満額回答しており、平均年収も前期比4.1%増加しました。経営陣は「従業員や家族の不安を払拭するため」とコメントしており、当面の月例給与への影響は限定的と見られます。一方、一時金(ボーナス)は業績連動の性質が強く、今後の決算状況によって支給月数が変動する可能性はあります。
- ホンダのボーナスは何ヶ月分ですか?
-
ボーナスは年2回(6月・12月)支給され、支給月数は年度ごとの労使交渉(春闘)で決まります。2025年春闘では6.9ヶ月分の満額回答でしたが、2026年春闘では5.4ヶ月分(要求通り)となっており、業績によって変動する仕組みです。役職・等級が上がるほど基本給が上がるため、支給月数が同じでもボーナスの実額は増加します。
- 中途入社の場合、年収は上がりますか?
-
前職の年収・経験・スキルによって異なります。ホンダの中途採用比率は57%と高く、経験年数に応じてチーフ〜主事相当の等級に格付けされるのが一般的です。同水準の大手メーカーからの転職では年収が大きく変わりにくい一方、電動化・自動運転・ソフトウェア領域の専門人材は市場価値に応じた上乗せ提示を受けやすい傾向があります。年収交渉に不安がある場合は、転職エージェントを通じて条件面のすり合わせを行うことをおすすめします。
※ 免責事項
本記事の情報は、本田技研工業株式会社の有価証券報告書(第101期・第102期)、日本経済新聞、各種転職口コミサイト等の公開情報(2026年9月時点)をもとに作成しています。可能な限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、情報の正確性・最新性を保証するものではありません。年収や待遇は個人の評価・部署・入社時期によって大きく異なる場合があります。最終的な条件等は必ず公式採用ページや会社説明資料等をご確認ください。
参照・参考元
本田技研工業株式会社 有価証券報告書(IR資料室)
日本経済新聞「ホンダの平均年収」
厚生労働省「賃金構造基本統計調査の概況」




