KYOCERA Corporation
この記事では、京セラの平均年収を有価証券報告書のデータをもとに解説します。年代別・役職別・職種別の年収水準に加えて、”年収が低い”と言われる理由や、グループ会社の京セラコミュニケーションシステムとの違い、中途採用時の年収相場も紹介します。
京セラの平均年収は739万円
京セラ株式会社が提出した2026年3月期の有価証券報告書によると、提出会社(単体)の平均年間給与は739万円、平均年齢は40.1歳です。前期(2025年3月期)の693万円から46万円増加しており、増加率は約6.6%と、大手電子部品メーカーの中でも高い伸び率になっています。
平均勤続年数は16.0年、提出会社(単体)の従業員数は19,667名(前期比1,309名減)です。連結ベースでは京セラグループ全体で73,856名の従業員を抱え、電子部品・機械工具・ドキュメントソリューション・通信機器など幅広い事業を展開しています。
平均年収739万円の手取り額の目安
年収739万円の場合、社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険)や所得税・住民税を差し引いた手取り額の目安は以下の通りです。
| 項目 | 金額(目安) |
|---|---|
| 額面年収 | 739万円 |
| 社会保険料(概算) | 約106万円 |
| 所得税(概算) | 約38万円 |
| 住民税(概算) | 約40万円 |
| 手取り年収(概算) | 約555万円 |
| 月々の手取り(概算) | 約42〜46万円 |
※扶養家族の有無・各種控除の適用状況によって実際の手取り額は異なります
京セラの年収ランキング|同業他社との比較
京セラの年収は、電子部品・精密機器業界の主要メーカーと比べてどのくらいの水準なのでしょうか。各社の有価証券報告書をもとに、主要な同業メーカー8社を比較しました。
| 順位 | 企業名 | 平均年収 | 平均年齢 |
|---|---|---|---|
| 1位 | TDK | 921万円 | 43.0歳 |
| 2位 | 日東電工 | 843万円 | 41.0歳 |
| 3位 | 村田製作所 | 838万円 | 40.5歳 |
| 4位 | ローム | 803万円 | 42.4歳 |
| 5位 | ニデック | 760万円 | 42.2歳 |
| 6位 | 京セラ | 739万円 | 40.1歳 |
| 7位 | アルプスアルパイン | 691万円 | 41.7歳 |
| 8位 | 太陽誘電 | 661万円 | 41.5歳 |
各社の有価証券報告書をもとに作成(ニデックのみ2025年3月期、他は2026年3月期)
京セラは8社中6位で、電子部品業界の中では中位クラスの年収水準です。村田製作所とは99万円の差がありますが、平均年齢は0.4歳しか違わないため、単純な年功要素だけでは説明できない差といえます。

一方、7位のアルプスアルパインとは48万円差にとどまります。「有名企業だから年収も高いはず」というイメージだけで判断すると、実際の水準とのギャップに戸惑う可能性がある点は押さえておきたいところです。

京セラの年代別の年収|20代・30代・40代・50代
京セラは資格等級制度のもとで、勤続年数と昇格試験の結果に応じて年収が伸びていく仕組みです。有価証券報告書の平均年収と各種転職口コミサイトの情報をもとに、年代別の年収目安をまとめました。
| 年代 | 年収目安 |
|---|---|
| 20代後半(25〜29歳) | 500万〜600万円 |
| 30代前半(30〜34歳) | 600万〜700万円 |
| 30代後半(35〜39歳) | 700万〜800万円 |
| 40代前半(40〜44歳) | 750万〜900万円 |
| 40代後半(45〜49歳) | 850万〜1,000万円 |
| 50代(50〜59歳) | 950万〜1,200万円 |
有価証券報告書の平均値・各種転職口コミサイトの情報をもとに算出した目安
20代:昇格試験前のスタート地点|500万〜600万円
20代後半の年収は500万〜600万円が目安です。新卒入社後は「役職なし」の等級からスタートし、入社4年目の「3年次論文」や7年目前後の「主事補試験」に合格することで昇格し、年収が段階的に上がっていく仕組みです。試験の合格率自体は高いとされていますが、論文のテーマ設定や準備には相応の時間がかかるとの口コミも見られます。
30代:主事補〜主事クラス|600万〜800万円
30代前半の年収は600万〜700万円、30代後半は700万〜800万円が目安です。主事補・主事といった等級への昇格が進む時期で、専門性を深めるか、マネジメントを目指すかによって40代以降の年収カーブが分かれ始めます。研究開発職など専門性の高い部門では、この時期から職種手当の影響で年収差が広がりやすくなります。
40代:課長級への昇格で差が拡大|750万〜1,000万円
40代前半の年収は750万〜900万円で、京セラの全社平均739万円にほぼ到達する年代です。40代後半になると課長級への昇格が視野に入り、850万〜1,000万円まで年収レンジが広がります。ただし、昇格試験の結果や評価によって同期でも差が開きやすくなる時期でもあります。
50代:部長級で年収のピークに|950万〜1,200万円
50代の年収は950万〜1,200万円が目安で、部長級として事業部を統括する立場に就いている社員が中心です。京セラは複数の事業セグメントを持つため、部門の業績次第で評価や賞与に差が出やすい点は、他の大手電機メーカーと共通する特徴です。
京セラの役職別の年収
京セラの等級制度は「役職なし」からスタートし、昇格試験の合格を経て主事補・主事・課長・部長へとステップアップしていきます。年功的な要素を残しつつも、昇格試験に合格しないと次の等級に進めない仕組みが特徴です。
| 役職・等級 | 目安年次 | 年収レンジ |
|---|---|---|
| 役職なし(一般社員) | 1〜7年目 | 450万〜650万円 |
| 主事補 | 7〜10年目 | 700万〜850万円 |
| 主事 | 10〜12年目〜 | 850万〜1,000万円 |
| 課長級 | 昇格次第 | 1,000万〜1,200万円 |
| 部長級 | 昇格次第 | 1,200万円以上 |
役職別年収目安(各種転職口コミサイト・公開情報をもとに算出、一次情報の開示なし)
役職なしと主事補の間には150万〜250万円程度の差が生じるケースが多く、主事補への昇格が年収を大きく伸ばす最初の分岐点になります。評価は上長との面談と昇格試験の結果で決まるため、日頃の実績を言語化しておくことが昇格のスピードを左右します。
京セラの職種別の年収
京セラは電子部品・機械工具・ドキュメントソリューション・通信機器など幅広い事業を展開しており、職種によっても年収水準に違いがあります。
| 職種 | 平均年収(目安) |
|---|---|
| 研究開発・技術職 | 750万〜850万円 |
| エンジニア・SE職 | 680万〜750万円 |
| 営業職 | 600万〜700万円 |
| 事務・管理部門 | 600万〜680万円 |
職種別年収の目安(各種転職口コミサイトの独自集計をもとに算出、一次情報の開示なし)
研究開発・技術職|職種手当が年収を押し上げる
セラミック材料・半導体関連部品・car electronics(車載電子部品)などの技術で差別化を図る研究開発・技術職は、職種別で最も高い750万〜850万円が目安です。入社3年目以降は裁量労働制が適用され、基本給に一定時間分の残業代相当が組み込まれるため、他部門より基本給の水準が高くなりやすい構造があります。
営業職|法人向けBtoBビジネスが中心
京セラの営業職は600万〜700万円が目安です。自動車メーカーや通信キャリア、官公庁など大手法人との長期契約が主軸のBtoBビジネスのため、個人インセンティブよりも部門・事業部単位の業績評価が年収に反映されやすい構造です。複数の事業セグメントを横断して顧客に提案する機会もあり、幅広い商品知識が求められます。
京セラはなぜ”年収が低い”と言われる?
「京セラは大手なのに年収が低い」という声は、転職口コミサイトやQ&Aサイトで一定数見られます。実際には8社比較で中位クラスの水準ですが、“低い”という印象を生む背景には、京セラ独自の給与構造が関係しています。
“年収が低い”と感じられやすい3つの理由
- 基本給よりも残業代・賞与の比率が大きい:基本給自体は業界水準よりやや控えめで、超過勤務手当や賞与で年収が積み上がる構造のため、月給だけを見ると低く感じられやすい
- 昇格試験に合格しないと等級が上がらない:3年次論文・主事補試験など段階的な試験制度があり、年次が上がっても試験に通らなければ年収の伸びが鈍る
- 工場勤務など現場系職種の比率が一定数ある:製造拠点で働く社員も多く、職種構成によって平均値が下がって見えるケースがある
特に昇格試験は「フィロソフィ論文」と呼ばれる、創業者・稲盛和夫氏の経営哲学に基づく論文審査が含まれる点が特徴的です。単純な成果だけでなく、組織への貢献や考え方も評価対象になるため、実力主義の企業とは異なる評価軸に戸惑う人がいる一方、試験の準備を通じて自分の仕事を見つめ直せたという声もあります。
京セラと京セラコミュニケーションシステムの年収の違い
京セラグループには、IT・ネットワークソリューションを手がける連結子会社「京セラコミュニケーションシステム(KCCS)」があります。名前が似ているため同じ会社だと誤解されることもありますが、京セラ本体とKCCSは別法人であり、平均年収も異なります。
京セラコミュニケーションシステムの平均年収は599万円で、京セラ本体の739万円と140万円の開きがあります。求人票で「京セラグループ」とだけ表記されているケースでは、選考段階でどちらの法人への応募かを必ず確認することが、入社後の年収ギャップを防ぐポイントです。
京セラのボーナス・賞与と昇給の実態
京セラのボーナス(賞与)は年2回、6月と12月に支給されます。給与改定は年1回、4月に行われる仕組みです。
- 賞与の支給時期:夏季(6月)・冬季(12月)の年2回
- 賞与の目安:転職口コミサイトの回答では年間4.5〜6ヶ月分程度とする声が多く見られる
- 給与改定:年1回、4月に実施。等級・評価に応じて昇給額が決まる
なお、新卒1年目は入社月の関係で夏季賞与が満額支給されないケースがあるとの口コミも見られます。初年度の手取り額を計算する際は、賞与を控えめに見積もっておくと想定とのズレを防げます。
京セラは激務?残業時間・有給休暇取得率の実態
「セラミックや電子部品の製造業は激務」というイメージから、京セラへの転職に不安を感じる方もいるはずです。各種調査によると、平均残業時間は月13.1時間程度、有給休暇取得率は80.0%前後とされており、電機・精密機器業界の中では働きやすさに配慮した水準といえます。
| 指標 | 京セラ(目安) |
|---|---|
| 平均残業時間 | 13.1時間/月 |
| 有給休暇取得率 | 80.0%前後 |
| 年間休日 | 128日(うるう年129日) |
各種転職口コミサイト・公開情報をもとに作成した目安
ただし、これらはあくまで全社的な傾向です。工場のライン部門や納期が集中する時期の技術部門では繁忙期に残業が増える傾向があり、配属先によって実態が異なります。転職前に実際の業務環境を確認するためにも、電機・精密機器業界に強い転職エージェントを通じてリアルな情報収集をすることをおすすめします。
中途採用での京セラの年収相場
京セラの中途採用における給与は、前職の経験・能力を総合的に勘案して決定される仕組みです。新卒と異なり一律の等級から始まるわけではなく、実務経験に応じて配属時の等級が個別に決まります。
| 経験年数の目安 | 想定年収レンジ |
|---|---|
| 20代後半〜30代前半(実務経験3〜7年) | 500万〜650万円 |
| 30代後半〜40代前半(実務経験8〜15年) | 650万〜850万円 |
| 40代以降(マネジメント経験あり) | 800万〜1,000万円 |
中途採用の年収相場(各種転職口コミサイト・求人情報をもとに算出)
「今の会社より年収が下がるのではないか」という不安から一歩を踏み出せない方も多いですが、京セラは経験・専門性を給与に反映する運用のため、職務経歴書で実績を具体的に伝えられれば、前職以上の条件を引き出せる可能性は十分にあります。年収交渉は自分だけで進めると相場観がつかみにくいため、転職エージェントを通じて客観的な市場価値を確認しておくと安心です。
京セラへの転職におすすめの転職エージェント
京セラの年収に関するよくある質問
京セラの平均年収はいくらですか?
2026年3月期の有価証券報告書によると、京セラの平均年収は739万円(平均年齢40.1歳)で、前期から46万円増加しています。年代別の目安は、20代後半で500万〜600万円、30代で600万〜800万円、40代以降で750万円以上が標準的なモデルです。
京セラの年収が低いと言われるのはなぜですか?
基本給より残業代・賞与の比率が大きい給与構造や、昇格試験に合格しないと等級が上がらない仕組みが背景にあります。特に「フィロソフィ論文」を含む昇格試験は、成果だけでなく組織への貢献も評価対象になるため、実力主義の企業とは異なる評価軸に戸惑う人もいるようです。ただし同業他社8社比較では中位クラスの水準です。
京セラは同業他社と比べて年収は高いですか?
電子部品・精密機器業界で比較すると、京セラの739万円はTDK(921万円)・日東電工(843万円)・村田製作所(838万円)・ローム(803万円)・ニデック(760万円)に次ぐ8社中6位です。アルプスアルパイン・太陽誘電は上回っており、業界の中では中位クラスの水準といえます。
京セラのボーナス(賞与)はどのくらいですか?
賞与は年2回(6月・12月)支給され、転職口コミサイトでは年間4.5〜6ヶ月分程度とする声が多く見られます。新卒1年目は入社月の関係で夏季賞与が満額にならないケースがあるため、初年度の手取り試算では控えめに見積もっておくと安心です。
京セラコミュニケーションシステムと京セラ本体で年収は違いますか?
異なります。京セラコミュニケーションシステム(KCCS)はIT・ネットワークソリューションを手がける連結子会社で、平均年収は599万円です。京セラ本体の739万円と140万円の開きがあるため、求人票が「京セラグループ」とだけ表記されている場合は、どちらの法人での採用かを選考時に確認することをおすすめします。
京セラへ中途で転職すると年収はどうなりますか?
京セラの中途採用は前職の経験・能力を総合的に勘案して給与が決定される仕組みで、新卒のように一律の等級からスタートするわけではありません。実務経験やマネジメント経験を職務経歴書で具体的に伝えられれば、前職以上の条件を引き出せる可能性があります。転職エージェントを通じて市場価値を確認しながら交渉を進めるのが確実です。
※ 免責事項
本記事の情報は、京セラ株式会社の公式ウェブサイトで公開されている情報、有価証券報告書、および各種転職口コミサイト・公開情報をもとに作成しています。可能な限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、情報の正確性・最新性を保証するものではありません。年収・待遇は個人の評価・部署・在籍時期によって大きく異なります。本記事の内容はあくまで参考情報としてご利用ください。最終的な条件等は必ず公式採用ページや会社説明資料等をご確認ください。
参照・参考元

