TOKYO GAS CO.,LTD.
東京ガスの平均年収は765万円
東京瓦斯株式会社が2025年3月期の有価証券報告書で開示した数値によると、東京ガスの平均年収は765万円(平均年齢43.3歳)です。平均勤続年数は18.8年と長く、大手インフラ企業らしい定着率の高さがうかがえます。
国税庁の民間給与実態統計調査によると、日本の給与所得者の平均年収は478万円です。東京ガスの年収はこれを287万円も上回る水準にあり、都市ガス業界の中でもトップクラスの給与水準です。ただし、口コミサイトや転職メディアでは800万円台の数字が紹介されていることもあり、どちらが正しいのか迷う方も少なくありません。この理由は後ほど詳しく解説します。
平均年収765万円の手取り額の目安
所得税・住民税・社会保険料などの控除を踏まえて試算すると、43歳で年収765万円の場合、年間の手取り額は約577万円、ひと月あたりの手取り額は約48万円が目安です。実際の手取りは扶養家族の有無や居住地域によって変動します。
| 年収 | 想定年代 | 年間手取り目安 | 月手取り目安 |
|---|---|---|---|
| 600万円 | 20代後半 | 約462万円 | 約38万円 |
| 765万円 | 43歳(平均) | 約577万円 | 約48万円 |
| 900万円 | 40代 | 約670万円 | 約56万円 |
| 1,000万円 | 40代後半〜 | 約735万円 | 約61万円 |
| 1,200万円 | 基幹職クラス | 約855万円 | 約71万円 |
国税庁・日本年金機構等の公式情報をもとに試算(目安)
東京ガスの年収ランキング|同業他社との比較
東京ガスの年収を電力・ガス業界の主要企業と比較すると、都市ガス3社の中では最も高い水準ですが、大手電力会社と比べるとやや及ばない位置にあります。各社の有価証券報告書に基づく平均年収は以下の通りです。
| 順位 | 企業名 | 平均年収 | 平均年齢 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 関西電力 | 973万円 | 42.6歳 |
| 2位 | 中部電力 | 899万円 | 42.8歳 |
| 3位 | 東京電力ホールディングス | 860万円 | 45.0歳 |
| 4位 | 東京ガス | 765万円 | 43.3歳 |
| 5位 | 大阪ガス | 738万円 | 43.8歳 |
| 6位 | 東邦ガス | 677万円 | 42.3歳 |
電力・ガス業界の平均年収比較(各社有価証券報告書をもとに作成)
都市ガス業界では大阪ガス・東邦ガスを上回り、東京ガスがトップの年収水準です。一方、電力大手3社との差は100万円以上あり、同じインフラ業界でも電力とガスでは収益構造や規制の違いが年収差として表れています。電力業界の年収水準が気になる方は、東京電力の年収や関西電力の年収もあわせて確認すると、業界全体の相場感がつかみやすくなります。

東京ガスの年代別の年収|20代・30代・40代・50代
転職メディア各社が公表する年代別データと東京ガスの役職体系を突き合わせると、30代のうちに指導職へ昇格し、40代で年収1,000万円台に届く社員が一定数いることがわかります。ただし成果や配属によって差が出やすく、以下はあくまで目安です。
| 年代 | 年収目安 |
|---|---|
| 25〜29歳 | 500〜600万円台 |
| 30〜34歳 | 650〜800万円 |
| 35〜39歳 | 750〜950万円 |
| 40〜44歳 | 900〜1,100万円 |
| 45〜49歳 | 1,000〜1,200万円 |
| 50代 | 1,100〜1,300万円 |
複数の転職メディア・口コミデータをもとに算出した目安
20代:担当職としてキャリアの基礎を積む時期|500〜600万円台
東京ガスの2025年度新卒初任給は、大学院卒で月給約24万5,000円、大学卒で約22万円です。入社後は「担当職」としてガス導管・エネルギーソリューション・法人営業などの現場実務に携わり、賞与を含めた初年度の想定年収は450〜550万円程度からスタートします。20代後半になると同世代の平均を上回る500〜600万円台に達する社員が多く見られます。
30代:指導職への昇格が視野に入る時期|650〜800万円
30代に入ると、実績次第で「指導職」への昇格が視野に入ります。指導職の年収レンジは900〜1,100万円と大きく上がるため、昇格のタイミングが年収の伸びに直結する時期です。30代前半はまだ担当職の社員も多く650〜800万円が中心ですが、30代後半で指導職に昇格すると900万円近くまで伸びるケースもあります。
40代:統括職・基幹職で年収1,000万円台へ|900〜1,100万円
40代は「統括職」への昇格が進む時期で、統括職の年収レンジは1,100〜1,300万円です。部門のマネジメントを任される社員は40代のうちに年収1,000万円を超えることも珍しくありません。一方で、昇格が足踏みすると900万円前後にとどまるケースもあり、40代は役職によって年収の差が最も開きやすい年代といえます。
50代:基幹職・幹部職クラスの年収水準|1,100万円以上
50代では「基幹職」(年収1,300〜1,500万円)や、部門責任者クラスの「幹部職」(1,500万円以上)に到達する社員も出てきます。平均勤続年数18.8年という長期雇用の慣行が根付いているため、50代でも高いポジションに就き続けられる環境が整っていることが、東京ガスの年収の底堅さを支えています。
東京ガスの役職別の年収
東京ガスは「担当職」「指導職」「統括職」「基幹職」「幹部職」という5段階の等級制度を採用しており、等級が上がるごとに年収レンジが200〜400万円単位で上昇する仕組みになっています。
| 役職・等級 | 年収レンジ |
|---|---|
| 担当職 | 400〜800万円 |
| 指導職 | 900〜1,100万円 |
| 統括職 | 1,100〜1,300万円 |
| 基幹職 | 1,300〜1,500万円 |
| 幹部職 | 1,500万円以上 |
転職メディア各社の公開情報をもとに作成
年収1,000万円に到達するには?
東京ガスで年収1,000万円を目指す場合、指導職を経て統括職へ昇格することが最短ルートです。統括職の年収レンジは1,100〜1,300万円のため、昇格した時点で自然と1,000万円を超える計算になります。中途採用比率は37.6%(2024年度)まで上昇しており、専門性の高い経験者であれば入社時点で指導職クラスの等級評価を受けられる可能性もあります。
東京ガスの職種別の年収
口コミサイトの職種別データを見ると、職種によって150万円以上の年収差があることがわかります。
| 職種 | 平均年収(目安) |
|---|---|
| 開発職 | 987万円 |
| 企画職 | 884万円 |
| 事務職 | 831万円 |
| 総合職 | 819万円 |
| 営業職 | 797万円 |
| 管理職 | 783万円 |
口コミサイトの職種別データをもとに作成
最も高いのは研究開発を担う開発職で、専門性の高さが年収に反映されています。営業職や総合職は全社平均に近い水準で、都市ガスの安定供給を支える幅広いポジションに、大きな偏りなく報酬が分配されている構造がうかがえます。
東京ガスの年収はなぜ情報源によって数字が違う?
「有価証券報告書では765万円なのに、転職サイトでは800万円台と書かれている」という食い違いを見て、どちらを信じればいいのかわからず不安になる方もいます。この差は偶然の誤差ではなく、東京ガスの組織再編という明確な理由があります。
東京ガスは2022年4月、ガス事業法の改正に伴う「法的分離」により、ガス導管事業を「東京ガスネットワーク株式会社」として別会社化しました。有価証券報告書に記載される平均年収は、提出会社である東京瓦斯株式会社に在籍する社員のみを対象とした数字です。直近の有価証券報告書でも、2024年4月にも一部社員が東京ガスネットワークへ転籍しており、集計対象となる社員の顔ぶれが年度ごとに変動していることがわかります。
有報の平均年収を読むときの注意点
- 対象は提出会社(東京瓦斯株式会社)の社員のみ:ガス導管事業を担う東京ガスネットワーク株式会社の社員は含まれない
- グループ会社ごとに給与体系が異なる:東京ガスエネルギー、東京ガスiネット等の各事業会社は個別の給与テーブルを持つ
- 口コミサイトは在籍時期・部署が混在:分社化の前後で投稿されたデータが混在しやすく、数字の乖離が生まれやすい
この構造を知らずに「東京ガス=800万円台」と思い込んでしまうと、実際に届いた内定通知の年収レンジとのギャップに戸惑うことになりかねません。応募する際は、募集要項に記載された会社名が「東京瓦斯株式会社」なのか、それともグループ会社なのかまで確認することが、入社後のミスマッチを防ぐポイントです。
東京ガスの年収が高い理由は?
東京ガスの年収が国内の給与所得者平均を大きく上回る背景には、3つの理由があります。
①都市ガス供給という地域密着型の安定収益基盤
東京ガスは首都圏を中心に都市ガスを供給するインフラ企業です。生活に不可欠なライフラインとして景気変動の影響を受けにくい継続的な収益構造を持っており、この安定した収益基盤が社員への給与として還元されています。
②エネルギー小売・海外事業への多角化
電力・ガス自由化以降、東京ガスは電力小売事業やLNG関連の海外事業にも積極的に進出しています。ガス事業単体に頼らない収益源の多角化が、都市ガス3社の中でもトップの年収水準を維持する要因の一つになっています。
③大手インフラ企業としての労使交渉力
東京ガスは労働組合の組織率が高く、賃金改定の交渉力が比較的強い企業とされています。平均勤続年数18.8年という長期雇用を前提とした給与体系が整っていることも、年功に応じた安定的な昇給を後押ししています。
東京ガスは激務でやばい?残業時間・離職率の実態
口コミサイトの集計によると、東京ガスの月間平均残業時間は20時間程度です。特別に多いわけではなく、インフラ企業らしく落ち着いた労働時間の水準といえます。
厚生労働省の令和6年雇用動向調査によると、全産業計の離職率は14.2%、東京ガスが属する「電気・ガス・熱供給・水道業」の離職率は8.8%です。東京ガス単体の離職率は1.3%(2024年度)と、もともと離職率が低い業界の中でもさらに際立って低い水準にあります。
| 比較対象 | 離職率 |
|---|---|
| 全産業計(令和6年) | 14.2% |
| 電気・ガス・熱供給・水道業(令和6年) | 8.8% |
| 東京ガス(2024年度) | 1.3% |
出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査」・東京ガス経験者採用サイト公表データ
有給休暇の取得日数は2024年度で16.9日と、年間付与日数の大半を消化できている計算です。「インフラ企業は安定していそうだが実際は激務なのでは」という不安を持つ方も多いですが、数字を見る限りは働きやすさと安定性を両立していると考えられます。ただし部署や担当業務によって忙しさに差はあるため、選考の過程で実際の配属先の働き方を確認しておくと安心です。
東京ガスの福利厚生は?
東京ガスの福利厚生は、大手インフラ企業らしく住宅面・長期就業面のサポートが手厚いことが特徴です。
| カテゴリ | 内容 |
|---|---|
| 住宅 | 独身寮、社宅・住宅補助制度 |
| 社会保険 | 健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険 |
| 育児・介護 | 育児休業、介護休暇、育児目的休暇 |
| 休暇 | 年次有給休暇、リフレッシュ休暇 |
| 財産形成 | 財形貯蓄制度、社内融資制度 |
| その他 | 健康経営関連施策、自己啓発支援制度 |
東京ガスの福利厚生一覧(出典:東京ガス公式採用サイト等)
男性労働者の育児休業等取得率は109%(2024年度・複数回取得者を含む算出方法)と高水準で、男女問わず育児と仕事を両立しやすい環境づくりが進んでいます。独身寮・社宅制度も整っているため、地方から上京して入社する社員にとっては住居費の負担を大きく抑えられる点も見逃せません。
東京ガスへの転職におすすめの転職エージェント
東京ガスの年収に関するよくある質問
東京ガスの平均年収765万円は本当ですか?
2025年3月期の有価証券報告書に記載された公式データであり、事実です。ただしこの数字は提出会社である東京瓦斯株式会社の社員のみを対象としており、2022年に分社化した東京ガスネットワーク株式会社などグループ会社の社員は含まれません。転職サイトで見かける800万円台の数字は、算出対象や調査時期が異なる可能性があります。
東京ガスで年収1,000万円は何年目で到達できる?
役職体系上は「統括職」(年収レンジ1,100〜1,300万円)への昇格が主な到達ルートです。年代別データでも40〜44歳の年収目安は900〜1,100万円、45〜49歳では1,000〜1,200万円と報告されており、順調に昇格すれば40代での到達が見込めます。中途採用の場合は、経験・専門性次第で入社時点から指導職クラスの評価を受けられるケースもあります。
東京ガスは激務でやばい?
口コミベースの月間平均残業時間は20時間程度で、特別に多い水準ではありません。離職率も2024年度で1.3%と、離職率が低いとされる電気・ガス・熱供給・水道業(8.8%)の中でもさらに低い水準です。部署や担当業務による差はあるものの、全体としては働きやすさと雇用の安定性を両立した企業といえます。
東京ガスネットワークなどグループ会社の年収も同じ水準ですか?
いいえ、異なります。東京ガスネットワーク株式会社や東京ガスエネルギー株式会社などは東京ガスグループに属する別会社であり、それぞれ独自の給与体系を持っています。東京瓦斯株式会社の有報の数字をそのまま参考にはできないため、応募先の会社名を必ず確認したうえで、その会社の年収相場を個別に調べることをおすすめします。
中途入社の場合、前職より年収は上がりますか?
中途採用比率は2024年度で37.6%まで上昇しており、経験者採用に積極的な姿勢がうかがえます。等級評価は経験・専門性をもとに個別に行われるため、前職の年収や実績次第では上乗せされて入社するケースもあります。転職エージェントを通じて年収交渉を行うことで、より有利な条件を引き出せる場合があります。
東京ガスの新卒初任給はいくらですか?
2025年度の新卒初任給は、大学院卒で月給約24万5,000円、大学卒で約22万円です。ここに賞与や各種手当が加わり、初年度の想定年収は450〜550万円程度が目安となります。
※ 免責事項
本記事の情報は、東京瓦斯株式会社の有価証券報告書(2025年3月期)、公式ウェブサイトで公開されている情報、厚生労働省の統計調査、および転職口コミサイト等の公開情報をもとに執筆しています。可能な限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、情報の正確性・最新性を保証するものではありません。年収や待遇は個人の評価・部署・配属先の事業会社・時期によって大きく異なる場合があります。本記事における推測や考察は公開情報に基づく見解であり、東京瓦斯株式会社の公式見解ではありません。最終的な条件等は必ず公式採用ページや会社説明資料等をご確認ください。
参照・参考元
東京瓦斯株式会社 有価証券報告書(第225期)
東京ガス 会社概要・沿革
厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」

